一歳児にオススメの人気絵本は沢山あります。絵本を選ぶとき、1歳のお誕生日くらいまでは字数が少なく1歳用で大きく間違えることはないと思います。
ただ、この頃から絵本への興味の持ち方に少しずつ個人差が出てきます。
どちらかというと、「何歳でとの絵本がいい」というよりは、いままでの「絵本の読み聞かせ頻度」がどうだったかを考慮して絵本選びをすると、お子さんが見てくれる可能性が高まります。
今回はこの「絵本の読み聞かせ頻度」から見た「読み聞かせの進め方」のポイントと、「1歳児にオススメの人気絵本」をご紹介していきます。
「絵本の所有数」と「読み聞かせ頻度」は一致しないこともある
「絵本の読み聞かせ頻度」。聞きなれないと思います。実は読み聞かせスタートの説明をする時、私が生徒さんのママ達にお話しする時に使う言葉です。(笑)
お教室にいらして下さる前に絵本の読み聞かせをされているご家庭は結構あります。
たとえば
「赤ちゃんから読み聞かせをスタートしてます」
「0歳児で絵本をまとめて購入したので80冊くらい持ってます」など様々です。
ただ、
「一日何冊読み聞かせをしてますか?」と伺うと
「2,3日に1,2冊は読んでるんですが。。。」など絵本の保有数と「読み聞かせ頻度」が必ずしも一致していないことに気づきました。
ママは一日中とても忙しいです。赤ちゃんのお世話に掃除、洗濯、料理、買い物、日常の雑務など。。。なかなかゆっくり読み聞かせの時間を取るのも大変です。
わたしは子どもが小さい時、読み聞かせをしている途中で、疲れて何度も寝落ちしてしまうことがありました。夜じゃないんですよ~。昼間です。(/ω\)
だから、絵本を買ってもなかなか思うように沢山読んであげられない状況もとてもよく分かります。
話がそれましたが、絵本を買っても毎日たくさん読めない場合もありますよね。
なので今までの読み聞かせの頻度によって絵本を選ぶといいです。
そうすれば「子もが絵本を全然見てくれないんです」となることがほとんどなくなります。
何故「読み聞かせ頻度」が低いと人気の絵本でも見ないのか
例えば胎教からや0歳児の早い段階から「読み聞かせ」をされて育ったお子さんは活字のある絵本に抵抗感がありません。
正確に言うと、活字に抵抗がないというより、「しばらく絵が止まった状態のページでも見ていられる、ママの読むお話を聞いていられる」場合が多いということです。
それまでの読み聞かせの習慣から、少しするとページが動くのも分かっているし、ママやパパの優しい声で穏やか聞いていられます。
逆に、ほとんど読み聞かせをしてこなかった場合、テレビやDVDになれているお子さんは早い動画やカラフルな色彩が瞬時に動くものを見慣れてしまっていることが少なくありません。
その場合、絵本がすこし止まったままの状態が続くと「動かない絵」に飽きてしまって見なくなります。
だから、2、3歳から読み聞かをしたいからと2、3歳の本の中から選ぶと、文章がある程度長い(つまり次のページになかなかいかない)ので見ないということがあります。
ただ、その場合でもあきらめることはありません。^^
絵本を読む機会があまりなかったお子さんでも見るようになる方法はあります。
「スタートする絵本のレベル」と「絵本選びのポイント」
0歳、1歳児前後の場合は、それまでの読み聞かせ頻度が少なくても、意外とすんなり見てくれることがあります。
なぜなら、0歳、1歳用の絵本は、文字がなく絵だけのものや、文字がとても少ない絵本が多いからです。
1歳以降で読み聞かせ頻度が少なかったり、絵本を見ないお子さんにこれから絵本を選ぶ場合、次のポイントに気を付けて選ぶといいですよ。
「絵だけでもじのない絵本」
「もじが少ない絵本」
つまり実際の年齢より、難易度を下げることです。これは頭がいいとか悪いとかの問題では決してありません。
絵本になれているかどうかだけなので、やさしい絵本からスタートして、興味が出てどんどん見れるようになったら、スモールステップで少しづつ文字の多いものも選んであげればいいだけです。
これらの本で早めにページをめくって次の絵を見せてあげると、だんだんと「絵本の楽しさ」を感じるようになる場合が多いです。
1歳児におすすめの絵本をえらぶポイント
そのほか、「読み聞かせ」としての本だけにとどまらず、じつは絵本と実物のリアルなものや概念を結び付けることが簡単にできます。そんな絵本の楽しみ方も併せてご紹介しますね。
1歳児に絵本を選ぶ基本ポインは?
・基本的に色がはっきりしているもの(一般的に色の鮮やかなほうが1歳児の目を引くのは確かです。ただ、現実はパステル調の柔らかい色彩でも子どもが大好きな本もいくつかあります)
・もじが少なめのもの(絵本の文面ではなく絵を見ているので、次々ページをめくって見せてあげる方が見ます。説明になってしまうのではなく、あくまで楽しむことを重視して。)
・言葉の内容にリズムやおもしろい要素があるもの
(同じ言葉の繰り返しなどリズム感があったり、遊び心があってわかりやすい。ママ目線だけでなく、理屈抜きで子どもが楽しめれば大丈夫。)
幼児教育実践ママのおすすめ1歳用絵本10選
私のお教室の生徒さんや、前職の幼児教育現場で関わったお母さま方、わが子の子育て中にお世話なったサークルのママ友や幼児教育実践ママ達から本当に評判の良かった絵本をピックアップしてご紹介します。^^
1「きんぎょがにげた」 五味太郎 (福音館)
きんぎょがつぎつぎと場所を変えて逃げていきます。ママも読みながら「きんぎょさん、どこかな~」と声掛けをしながら読んであげるといいですね。
何度も読むともちろんすぐ指をさしてきんぎょを見つけるようになります。(1歳児はおおむね見るだけが多いです)
きんぎょの居場所(答え)がすでに分かっていても、何度も同じように見つけるのが子どもは楽しいんですね。
ご兄弟で大好きという声も多くおすすめです。
価格:972円 |
2「ねないこだれだ」 せなけいこ 福音館
この本をはじめて読んだとき、「赤ちゃんや幼児には怖くないのかな?」と思ってしまいました。^^
ねないこに「おばけになってとんでいけ~」って(笑)でも予想に反して子どもは釘付け。
どのママに聞いても「そうそう!これ怖がらないし結構好きだよね~」と評判。
切り絵調のどことなく温かみのある画風からかもしれませんね。
寝かしつける前に読むママが多いですが、「ちょっと怖いから昼間に読んでます」という女の子のママもいました。(笑)
価格:756円 |
3「くっついた」 三浦太郎 こぐま社
絵のタッチからしてほんわか幸せな雰囲気が一杯の絵本。2匹づつの動物がつぎつぎくっつきます。((笑)
くっつく結果が分かっているので、安心とおかしさで小さい子でも「きゃっきゃ」とはしゃぐお子さんも。
最後はママと赤ちゃんがくっつくページ。そのページに来たら実際にママはほっぺをわが子のほっぺにむぎゅ~とくっつけてあげてくださいね。^^
あったかいスキンシップを親子とも楽しめる本です。
価格:864円 |
4「がたん ごとん がたん ごとん」 安西水丸 福音館
がたんごとん がたんごとん 「のせてくださ~い」
リズミカルな電車の音とこどばのくりかえしを楽しめます。汽車にはスプーンやカップなど赤ちゃんもおなじみのものが次々乗ってきます。
きしゃなので男の子向けかと思うママもいますが、意外と女の子も大好きだったりします。
同じ言葉の繰り返しは、子どもたちはとっても好きなんです。
「言葉」を「お勉強」として教えるより、「擬音」や「くりかえしことば」など、純粋にことばをたのしむことができるのもこの絵本のいいところですね。
価格:864円 |
5「おつきさまこんばんは」林明子 福音館
辺りが暗くなって小さい子がなんとなく不安になる夜。そんな夜にでてくるおつきさま。
絵本のなかのおつきさまの表情に「子どもが心を重ねていくのがわかってほのぼのするよね」と評判の本です。
最後の裏表紙でおつきさまがおどけて下を「べー」って出していて、ママも思わず微笑んでしまうのでは。この絵本も根強い人気の絵本です。
価格:864円 |
6「くだもの」平山和子 福音館
とてもリアルに描かれたくだものの絵本。1歳児前後だと離乳食もスタートしていて果物を食べる機会も増えてくる頃ですね。
そんなときにこの絵本はおススメです。次々とでてくるくだものをむいて「さあどうぞ」というページに。
そこで思わず口を開けてしまう子や手でくだものをつまもうとする子も多く、ママもほんわかするのではないでしょうか。
家に季節のくだもので絵本に出てくるものがあったら、絵本読みの後におやつで出してあげると楽しいですね。
価格:972円 |
7「いないいないばあ」松谷みよ子 童心社
この本は0歳からスタートできるロングセラー絵本。絵本は次々に動物がでてきて「いないいない」と顔を隠して、次のページで「ばあ」と顔を出すもの。
色が淡いのですが、めくっていくと動物が動くように見えるので、はっきりしたビビットカラーではないのですが、子どもはよく見てくれる場合が多いです。
1歳になると、真似して「いないいないばあ」ができるようになるので、ママと手遊びしながら読むのもオススメです。
価格:756円 |
8「しろくまちゃんのホットケーキ」わかやまけん こぐま社
しろくまちゃんがママとホットケーキを焼く状況を生き生きと描いた絵本。
「ぷつぷつ」「ぽたあん」など、生地が変化していく様子もリズミカルで楽しく、「こどば」の表現を楽しいですね。
ホットケーキが焼けるのが待ち遠しくなるような、子どものわくわく感も伝わります。ホットケーキが作りたくなる本ですね。
価格:864円 |
9「もこ もこもこ」谷川俊太郎 文研出版
この絵本は、もしママが図書館でたまたま手にしたら借りないのではと思います。でも0歳~2歳のお子さんには楽しい「ツボ」にはまるらしく、とても喜ぶと評判です。
得体のしれない物体が「もこ」とか「ぽろ」とか変化していくもの。絵本には「オチ」や「ストーリー」があるものが多いですが、こういう「理屈なく子どもが楽しいと思えるもの」。こういう「小さい子ども自身が楽しめる」絵本はいいですね。
この楽しい気持ちから「絵本は楽しいもの」に繋がります。
価格:1,404円 |
10「はらぺこあおむし」エリックカール 偕成社
葉っぱの上にうまれた小さい青虫が、いろいろなものを食べながら成長していきます。
そのたびに虫食い穴があく仕掛け絵本。食べ過ぎでお腹が痛くなってしまう青虫。
じつはほかの楽しみ方、利用法もあるんです。
あおむし(ちょうの幼虫)は本来葉っぱが主食。でもはらぺこあおむしはチョコレート、ケーキ、アイスクリームなど次々に食べてお腹か痛くなります。
本来のあおむしの主食である「ごはん」ではなく、お菓子を沢山食べてしまった結果としてお腹が痛くなります。
だから、「お菓子をたくさん食べてお腹をこわさないように、ごはんをちゃんとたべようね」
食物アレルギーのお子さんだと、「身体に合わないお菓子など食べて、体調をくずさないようにしようね」
そんな風に言葉がけしてあげると、お子さんはあおむしの体験を自分と重ねることもできるんです。
ただ、この絵本を1歳児のおすすめに入れるべきか正直迷いました。
というのも、知育教育実践ママから「先生、この絵本うちの子興味を持たないんです」いう声を何名か聞いたからです。
共通していたのはそんなママ達のお子さんは0歳から1歳。
ズバリ、絵本の文がちょっと長いんです。0歳、1歳お子さんには。
聞いてみると、「ネットで0歳からオススメ絵本のブログが沢山あったので買ってみました」「ネットランキング1位と書かれていたので購入しました」などなど。
確かにネット上では0歳や1歳に上位?と薦めているブログも多数存在しますが、実際には「読み聞かせ期間が長い」「絵本が長くてもよく見る」お子さんなら1歳からでもいけると思います。
実際色彩も豊かで素晴らしい絵本に間違いないのですが、与える時期を間違えると絵本の途中で飽きてしまう、見なくなることもあります。
でも心配ないですよ~。^^
2歳以降のお子さんにはとてもおすすめなので、もし購入してその時読まなくても2歳以降で好きになる可能性は高いので、少しずつ長い文になれてからまた読み聞かせてあげてください。
1歳でとても興味を持つ子(読み聞かせになれているお子さんのほうが多いですが)がいるのもこの本の特徴。
カラフルな色彩と穴あきしかけでほかの絵本より興味を引くのかもしれませんね。
いつかは楽しめるようになるので早いお子さんは1歳から与えてみてもいいかもしてません。
価格:1,296円 |
絵本はママと赤ちゃんのスキンシップや親子の絆をたしかなものにする素晴らしいもので、お教室では読み聞かせを大変重要視しておすすめしています。(絵本多読の効果的なやり方などはまたあらためて^^)
絵本は色々な世界感を体感したり、「人の立場に立って考える」という疑似体験を通じて「心の豊かなお子さん」になる素晴らしいツールだと思います。
是非親子の温かい時間を絵本で楽しんでくださいね。^^
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